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建物の写真撮影 建築物の撮り方
アーキテクチャーフォトグラフィー
零製作所が、撮影した建物のフォトグラフィーのご紹介です。
撮影する建築物の選定は、主に歴史的な建造物であることが多いです。
近代建築も立派で良い被写体になりますが、歴史的に価値のある古い建築物に被写体としての魅力を感じているこの頃です。
歴史的な構造物と言えば、縄文時代の竪穴式住居に始まり、やがては神殿的な意味のある神社や仏閣、
または、武家屋敷に残る日本の和式住居、畳や欄間、障子や床の間などが、
日本の風土においては現代にも残る建築物になりますね。
建築写真の撮り方としては、画角一杯に建物を収める為に、または部屋の様子を広くファインダーに収める為にも広角域のレンズは欠かせません。
このページに掲載されております神社や竪穴式住居、武家屋敷の建築写真は、
主に広角域の撮影が出来るズームレンズや、広角域よりの焦点距離を有する単焦点パンケーキレンズを使用して撮影しております。
建物の撮影方法のポイントは、広角域のレンズによる画角の調整と、露出のコントロールが大切です。
大きな建物を適度な距離感を持って撮影するのには、広角域の焦点距離でないと画角に入りきりません。
そして、屋外での撮影がメインになりますので、露出値に気を配らなければ、
空ばかりが明るく強調されてしまったり、肝心の建物が暗く写り込んでしまう事も多いです。
また、暗めの屋内の部屋の様子は、露出のコントロールが正しく行われなけらば、白飛びや黒潰れのよって、綺麗に写真に残すのが困難になります。
このページでは、建物の撮影方法を私なりにご紹介していこうと思います。
実際に撮影した建築写真の作例と共に、建築写真の撮り方を掲載しておりますので、記事と合わせてご参照下さい。
ロダン 地獄の門 建築写真の撮り方
ロダン 地獄の門の撮影データ
カメラボディ:Canon EOS 6D Mark II | レンズ:EF40mm F2.8 STM
※RAWファイルを「Digital Photo Professional 4」にてレタッチ後の写真になります。
撮影モード:絞り優先AE ISO感度:100 ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)
絞り値:F7.1 シャッタースピード:1/160秒 測光モード:評価測光 露出補正:0 ストロボ:非発光
ロダンの地獄の門 建物の撮影
Gates of Hell | Architectural Photography
オーギュスト・ロダン製作の地獄の門を撮影してみました。
場所は、上野国立西洋美術館、エントランス前の広場に建てられているブロンズ製のアート作品になります。
また、地獄の門以外にも、考える人のブロンズ像なども展示されていますので、
ブロンズ像の洗練された被写体を思う存分撮影が出来ます。
さて、地獄の門は、13世紀から14世紀にかけて、イタリアで活躍した詩人の、
ダンテ・アリギエーリによる叙事詩「神曲」地獄篇 第3歌 に登場する地獄への入口の門、を参考に作られた物になります。
ダンテは、神曲の中で、地獄の門について「この門をくぐる者は一切の希望を捨てよ」と言う有名な言葉を残しています。
ちなみに「神曲」は、地獄篇、煉獄篇、天国篇の3部から成る長編叙事詩になり、主人公がさまざまな地獄を巡る物語になります。
興味のある方は読んでみることをお勧めします。 読み応えありです。
さて、そんな地獄の門ですが、すこしおどろおどろしいですね。
門には至る所に人物が表現されていて、苦悩しているような、何とも言えないポーズをとっています。
門の頂には三人が固まるようにして、手を合わせるようにポーズをしています。
また、門を構成している上の部分では、考える人が例のポーズで座っているのが解ります。
地獄の門自体も大きなブロンズ作品になっていますので、観る者に更に威圧感を与えてきます。
撮影をした日はあいにくの曇り空で、背景に写る空が白くなってしまったのは残念なところです。
また、逆光気味なところもあって、背景は少し白飛びしてしまいました。
まあ撮影日の天候は、自然相手なのでしょうがない所ですが、
夜間はライトアップもされるようなので、またその内に日を改めて撮影に出かけてみようと考えています。
撮影には「EOS 6D Mark II」のフルサイズ機に、「EF40mm F2.8 STM」のパンケーキレンズにて撮影しました。
焦点距離が40mmで、標準域よりも少し広角寄りのレンズになりますので、
地獄の門が良い距離感でファインダーに収まってくれました。
このように40mmの焦点距離は、建物の撮影では何かと重宝する焦点距離だったりします。
また、「EF40mm F2.8 STM」のパンケーキレンズは、フルサイズ機に付けたとしても非常に軽量ですので、
携行性にも優れ、被写体を探しながらでも撮影が色々と捗ります。
広角域の単焦点レンズで建物の写真を撮ることも多いですが、40mmの焦点距離も出番は多いです。
旧岩崎邸庭園 建築写真の撮り方
カメラボディ:Canon EOS 6D Mark II | レンズ:EF40mm F2.8 STM
旧岩崎家住宅 洋館の撮影データ
※RAWファイルを「Digital Photo Professional 4」にて編集後の写真になります。
一枚目
撮影モード:絞り優先AE ISO感度:100 ホワイトバランス:オート(雰囲気優先) 測距エリア選択モード:スポットAF
絞り値:F7.1 シャッタースピード:1/320秒 測光モード:評価測光 露出補正:0 ストロボ:非発光
二枚目
撮影モード:絞り優先AE ISO感度:100 ホワイトバランス:オート(雰囲気優先) 測距エリア選択モード:スポットAF
絞り値:F7.1 シャッタースピード:1/640秒 測光モード:スポット測光 露出補正:0 ストロボ:非発光
三枚目
撮影モード:絞り優先AE ISO感度:100 ホワイトバランス:オート(雰囲気優先) 測距エリア選択モード:スポットAF
絞り値:F7.1 シャッタースピード:1/250秒 測光モード:評価測光 露出補正:0 ストロボ:非発光
旧岩崎邸庭園 建物の撮影
旧岩崎家住宅 洋館を撮る
旧岩崎邸庭園内に建つ、旧岩崎家の住宅、洋館の建築写真です。
庭園内の歴史的建造物は、国の重要文化財に指定されています。
旧岩崎邸洋館は、三菱財閥3代目総帥の 岩崎久弥 が、イギリスの建築家、ジョサイア・コンドルに設計を依頼し、建てられた洋館になります。
竣工は、1896年、明治29年になります。
ジョサイア・コンドルは、ニコライ堂をはじめ、明治期に建てられた歴史的に価値のある建造物の設計を数多く残していますが、
関東大震災や東京大空襲などで、それらの建造物は失われた物も多いです。
旧岩崎邸洋館は、北側が玄関側になり見学者の入り口、南側から庭園へ降りられるようになっていました。
南側面には一階、二階、ともにベランダが設けられており、二階ベランダからの景観は、当時は素晴らしかったのだろうと思います。
東側面にはサンルームが設けられており、陽射しがとても暖かく感じられました。
また、洋館内部は、暖炉や寄木の床、金唐革紙の装飾、イギリス ミントン社のタイル、英国陶器で作られたトイレなど、
見事な装飾が施されていたのですが、当日は内部の撮影がNGでしたので、撮影は出来ずに残念でした。
ガイドの叔父さんに聞いたところ、館内の撮影は基本的に禁止の日が多いらしいです。
館内の撮影が出来る日は、平日など繁忙期ではない時期ならば、許可を出している日があるとのことです。
訪問する前に、事前に手持ちカメラでの撮影の、確認をとっておいた方が賢明かと思われます。
さて、今回の建物の撮影は、何と言っても重要文化財に指定されている歴史的建造物の撮影でしたので、
がっつり撮影を行ってきました。
カメラボディは EOS 6D Mark II で、レンズはパンケーキレンズの EF40mm F2.8 STM になります。
今回の建物の撮影では、焦点距離 40mm で、どれだけファインダー内に外観を収められるかの試し撮りも兼ねて撮影しました。
建物などの建造物や構造物の撮影では、撮影を行うにあたり焦点距離が大いに気になるところですよね。
広角域のレンズなら迷うことは有りませんが、フルサイズの 40mm の焦点距離でどれだけ画角に収まるか大いに悩む所です。
と言う訳で、さっそくお洒落な洋館の撮影を行った次第です。
撮影した手応えとしては、作例の写真でも解るように、良い感じで建物を収めることが出来ました。
「EF40mm F2.8 STM」は、広角レンズとまでは言えない焦点距離ですが、
建物からそれほど離れなくとも画角に収めて撮影が出来ました。
建物の撮影では、広角域のズームレンズがあれば焦点距離に悩むことはありませんが、
単焦点レンズでどうしても撮影がしたいこともありますよね。
その様な時は焦点距離がフルサイズで言えば、「24mm」「35mm」「40mm」「50mm」あたりで、
どのレンズを携行しようか思案に暮れることも多いですよね(笑)
と言う訳で、今回の建物の撮影は、焦点距離が40mmのパンケーキレンズで実際に建物の撮影を行ってみました。
掲載している作例写真は若干トリミングをしておりますが、画角的に建物の収まる具合は何となく目安にはなるかと思います。
建物の撮影でレンズの焦点距離に悩む場合は、普段からレンズの焦点距離と、被写体からの撮影距離との具合の経験を積むしかありません。
それか、当たって砕けろ精神で、ぶっつけ本番、実際に撮影現場へ赴いて、当日選んだレンズの焦点距離をことごとく体感するしかありません(笑)
国立科学博物館 建築写真の撮り方
カメラボディ:Canon EOS Kiss Digital N | レンズ:EF-S18-55mm F3.5-5.6 II USM
国立科学博物館の撮影データ
※jpegファイルを「アドビ フォトショップ」にてレタッチ後の写真になります。
撮影モード:絞り優先AE ISO感度:100 ホワイトバランス:オート(雰囲気優先) 焦点距離:18.0mm(35mm判換算で約29mm相当)
絞り値:F7.1 シャッタースピード:1/160秒 測光モード:評価測光 露出補正:0 ストロボ:非発光
国立科学博物館 建物の撮影
National Museum of Nature and Science | Architectural Photography
国立科学博物館を、広角域で撮影してみました。
今回使用したレンズは、標準ズームレンズです。
標準ズームレンズでは、広角域から、標準域から、中望遠域までの焦点距離をカバーしていますので、
建物などの建造物の撮影には、適した焦点距離に変えられますので何かと重宝します。
撮影した実際の焦点距離の設定は 18mm で、35mm判換算で言う所の 約29mm相当 になります。
撮影した距離は、正面入り口前の通りを挟んだ辺りで撮影しました。
どうせなら、もう少し建物に寄って、ダイナミックな構図のカットも、撮影しておけばよかった(笑)
さて、科博の写真には誰一人、通行人が写っていませんが、実はレタッチして通行人を消しました。
科博の様な人通りの激しい観光施設では、無人で撮影するには、早朝に撮影するか、
特別な許可を得て撮影しない限り、不可能ですよね。
そのため、日中の撮影では、人気が居ないような写真に仕上げるには、レタッチして通行人を消すしかありません。
それでは、実際にどのようなレタッチをしたかというと、少し専門用語が出てきて話が小難しくなりますが、
なるべく要約してそのレタッチの方法を記載します。
まず、同じカメラ設定で、尚且つ同じ構図で10秒毎位の間隔で3枚から5枚程度、撮影します。
つぎにフォトショップにて、レイヤー毎に撮影した画像を読み込みます。
そして一番上のレイヤーには写り込んでいる通行人が最も少ない物を選び、
最下層のレイヤーになるにつれて、通行人が多く写り込んでしまった写真を読み込ませます。
※通行人は、それぞれの写真で同じ位置に重ならなように撮影することが重要です。
※なるべく通行人が少ない時を選んでシャッターを切ります。
さて、それぞれのレイヤーに写真を読み込ませたら次は、一番上のレイヤーに写り込んだ通行人を消しゴムツールで消していきます。
消しゴムで消すと、その下に位置するレイヤーの画像が部分的に見えてくると思います。
複数枚を、同じ構図で撮影しておりますので、消しゴムツールで通行人を消すと、
下のレイヤーの通行人が写り込んでいない風景で、上の写真の欠損した部分をバックアップするようになります。
このようにして、複数枚の写真をレイヤー機能を使って重ねて、通行人を消していけば、
それぞれ通行人が写り込んでいない部分の景色を、カバーし合えるという方法になります。
このようなレタッチのテクニックは、観光地や撮影スポットでの撮影ではとても有効な撮影方法になりますので、
どうしても人影を写真に入れたくない場合はお試しください。
レイヤーを重ねても、ほとんど写真のずれが無いように撮影するには、
三脚を使った撮影が必須になりますが、手持ち撮影でも出来なくはないです。
特に観光名所では三脚不可の場所も多いので、
普段から手持ち撮影でも同じ構図でほぼずれのないように、複数枚を撮影する練習をしておくのも良い経験になります。
東屋 建物の撮影
東屋 建築写真の撮り方
カメラボディ:Canon EOS 6D Mark II | レンズ:EF40mm F2.8 STM
庭園や公園にて、ひと息付くのに丁度良い東屋を撮影したフォトグラフです。
撮影には、EOS 6D Mark II に パンケーキレンズこと「EF40mm F2.8 STM」を用いて撮影しました。
管理人は、自然公園や庭園に撮影に出かける機会が多いのですが、
撮影の合間に小休憩するのによく東屋を利用させて頂いております。
そんな東屋ですが、日本建築様式美を兼ね備えた立派な東屋も案外多いですね。
そして建物には、陽射しとのコントラストも生まれやすいので、案外良い被写体であったりします。
さて、撮影のポイントは、陽射しを受けた部分と、日陰の部分とを両立させる事ですね。
デジタル一眼レフカメラでの撮影において、明暗をうまく撮影する事は、結構大変です。
特に陽射しを受けた屋根と、日陰になった屋根より下の部分とを、丁度良いコントラストでとらえる事は、非常に難しいです。
その為、撮影モードはマニュアルモードに設定し、露出値を確認しながら撮影をする方法がベターですね。
撮影にあたってF値は、希望の絞りに設定します。 今回の撮影は風景の撮影になりますので、大体 F11 あたりが妥当ですかね。
F値を決めたという事は、シャッタースピードの設定で露出を決める事になる訳です。
ISO感度は、三脚を使ったり手持ちでの撮影であったり、決定する要素はまちまちになりますので、ケースバイケースにて。
シャッタースピードに関しては、早めの方が画像が暗くなり、遅めの方が画像が明るくなります。
まずは露出値が「0」の値に来るようにシャッタースピードを設定し、試し撮りをします。
撮影した画像を参考にして、画像が明るすぎるようならばシャッタースピードを早くし、
暗すぎるようならば、シャッタースピードを遅くするようにして、光の取り込み具合を調整していきます。
その際、カメラの液晶モニタは小さいので、撮影した画像をはっきりと確認するのは困難ですので、気になるようでしたらば、
暗めから明るめまで何枚かを撮影しておき、後程ベストな画像をチョイスすれば良いかと思います。
以上のように、マニュアル撮影モードは、明暗の差が出やすい環境では便利な撮影モードになります。
初めの内は、写真が暗すぎたり明るすぎたり露出値のコントロールが難しいかもしれませんが、
慣れてくれば 絞り優先AE よりも、扱いやすいモードになり得ます。
なんでも挑戦です。 撮影技術は、場数を踏んで上達していくものです。
私は何度も露出値で失敗を繰り返してきましたから(笑)
東屋と老木 建物の撮影
カメラボディ:Canon EOS 6D Mark II | レンズ:EF40mm F2.8 STM
東屋と老木の撮影データ
日本庭園の風景を撮影した写真です。
「EOS 6D Mark II」に、パンケーキレンズ「EF40mm F2.8 STM」を装着して撮影
撮影モード:マニュアル露出 絞り:F6.3 シャッタースピード:1/20秒
露出補正:0 ISO感度:100 ホワイトバランス:太陽光 測光方式:スポット測光
※JPEGファイルを「アドビ フォトショップ」にて編集後の写真になります。
苔むした老木と東屋 建築写真の撮り方
日本庭園にて、東屋を背景に老木を構図に取り入れて撮影してみました。
苔むした老木の幹が時代を感じさせる一枚です。
撮影を行った時期は冬の昼下がりになります。
今回訪れた日本庭園では、苔むした老木が何本もあり、なかでもこの写真に写っている老木は、
幹の根元が一部枯れていて、良い雰囲気を出していたので早速構図を決めて撮影しました。
木がここまで変形していても、生命力に溢れ、力強さを感じられるのは、不思議な物です。
さて、今回の撮影は日陰で少し薄暗い中での撮影でしたので、露出に苦労しました。
撮影を行った日は、冬でしたが陽射しはそれなりに有ったのですが、
丁度、東屋と老木付近は木漏れ日が射す程度の環境光しか得られなかった為、少し暗い撮影条件でした。
その為、撮影モードをマニュアルにして、シャッタースピードをいろいろ変えながら撮影を行いました。
今回の老木と東屋とを取り入れた構図では、絞りはF6.3辺りが希望の被写界深度になりましたので、
あとはシャッタースピードを調整しながら適正露出を探りました。
そして1/20辺りが明るすぎず、暗すぎず、丁度良い露出だと判断しました。
この日は、三脚も一脚も持参せずに手持ちでの撮影でしたので、1/20秒のシャッタースピードでは手振れの可能性が高かったのですが、
ガッチリ構えて数枚連写して撮影し、手振れが起きていない一枚をチョイスしました。
また、ISO感度を100よりも高くして撮影を行えば、シャッタースピードを速くする事が出来ますが、
パンケーキレンズはとても軽量ですので、ガッチリカメラボディを構えれば、
問題ないのではと思い、敢えて遅いシャッタースピードで撮影にチャレンジしてみました。
それと、「EOS 6D Mark II」は、感度に優れた機種として知られていますので、初めからISO感度をオートに設定して、
撮影モードを選択する以外は、たまにはカメラ任せに撮影を行ってみる事も新たな発見があり、面白いかもしれません。
帰宅後、撮影した画像を早速パソコンモニタで確認してみたら、手振れの心配もなくまあまあの写真でしたが、コントラストが少し物足りない。
希望の撮影イメージは、木漏れ日が射しこむ中での苔むした老木と東屋とが写っている風景です。
そのような訳もあり、フォトショップにてレベル補正やコントラストをいじっているうちに、HDR風の画像に仕上がってしまいました(笑)
物足りない画像に、色々と編集を加えていると、最終的にはハイコントラストな画像に仕上がってしまう事が多いですよね(笑)
HDRとは、ハイダイナミックレンジの略語で、豊かな階調を表現できる画像の事を言います。
まあ、撮影した段階で、黒潰れせず、白飛びせず、色飽和も抑えられた適正露出で撮影が出来れば問題は無いのですが、
なかなか色々なシチュエーションがありますので、毎回毎回希望通りのイメージで写真は仕上がらない事も多い訳です。
今回のように、露出の設定に不安を覚えるような環境での撮影では、何通りかカメラ設定を変えて撮影を行う撮影方法が無難ですね。
そして黒潰れも白飛びも起こらない絶妙な露出の設定が見つかるまで、何枚か試し撮りをしてみる事をお勧めします。
そして、適正露出が判明した段階で、後はホワイトバランスを変えてみたりすれば、より写真のバリエーションが豊かになると思います。
サーラータイ 建築写真の撮り方
カメラボディ:Canon EOS 6D Mark II | レンズ:EF40mm F2.8 STM
サーラータイの撮影データ
※RAWファイルを「Digital Photo Professional 4」にて編集後の写真になります。
撮影モード:絞り優先AE ISO感度:100 ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)
絞り値:F6.3 シャッタースピード:1/80秒 測光モード:評価測光 露出補正:0 ストロボ:非発光
サーラータイ 建物の撮影
Sala Thai | Architectural Photography
サーラータイを、パンケーキレンズで撮影してみました。
サーラータイは、タイの代表的な建築物であるタイ風の東屋として知られています。
このサーラータイは、タイ王国との修好120周年を記念して、2007年にタイ政府から上野動物園に贈呈されました。
日本の東屋のように、壁は無く、数本の柱と屋根のみで構成されていたり、憩いの場所としての建物であるなど、
東屋として似ている点が多いですが、タイの東屋は装飾がきらびやかで素敵ですね。
上野動物園を訪れた際には是非、荘厳な東屋をご覧下さい。
さて、サーラータイの撮影ですが、憩いの場所だけあって、やはり人が多くて無人の状態になるにはなかなか難しい所があります。
今回の建築写真に限らず建物の撮影では、無人で撮影を行うことはとても難しいです。
撮影を行う時間や時期など、人の出入りが少ない時間帯でも、観光スポットはやはり見学される方も多いですよね。
その為、通行人が居なくなった一瞬は、とても幸運なシャッターチャンスになります(笑)
撮影当日は、パンダを見に来られた方達がなかなか多くて大変でしたが、
たまたまサーラータイが空いている瞬間に、撮影が出来たのは幸運でした。
撮影スポットに赴いて撮影を行うのは、当日の天気もそうですが、
いかに観光客が途切れる瞬間に出会えるかの、運要素も大きかったりします。
さて、サーラータイの撮影では露出の設定に少し苦労しました。
撮影当日が少し曇り空だった点もあるのですが、柱などの装飾がきらびやかでしたので、
建物と空との間で、丁度良い露出値を選択することに少し時間を要しました。
このような時は、何枚か試し撮りを行って、希望の明るさで撮影が出来たバランスの良い画像を確認することが、一番の近道だったりします。
今回は、絞り優先AEのままで、露出値をプラス補正やマイナス補正にしてみたりして、
とりあえずぶっつけ本番、撮影してみて、良い塩梅の露出値を試し撮りで探りました。
建築写真に限らず、露出値はいかに明るすぎず暗すぎず、最適な値で撮影することが大切ですが、
空が明るすぎて写ってしまったり、建物が暗すぎて写ってしまったり、あるあるな展開になってしまうことも多いですよね。
建物も空も丁度良い明るさで撮影することは、撮影経験と高度な撮影テクニックが要求されることもあります。
撮影当日の気象条件にもよりますが、露出の調整で迷いが生じる時は、
露出を1/3段ステップで、プラス補正やマイナス補正にしてみながら、現場で実際に試し撮りを行ってみることが大切です。
試し撮りを行っても撮影したベストな画像を、カメラの液晶モニターでは選択しにくい場合は、
プラス補正やマイナス補正で撮影した画像を何枚か保存しておき、あとは帰宅してからベストな一枚を大きなPCモニタで選ぶということも良くある話です。
竪穴式住居 建築写真の撮り方
竪穴式住居 建物の撮影
カメラボディ:Canon EOS 6D Mark II | レンズ:EF40mm F2.8 STM
竪穴式住居を撮影したフォトグラフです。
撮影には パンケーキレンズこと「EF40mm F2.8 STM」を用いて撮影しました。
縄文時代の竪穴式住居のある風景です。 当時の暮らしぶりを再現したレプリカだそうです。
森に佇む竪穴式住居は、自然に森にとてもマッチしていて興味深い構図で撮影出来ました。
森の暗がりと竪穴式住居の存在感が現代では奇妙で、縄文時代の景観はどんなだったのだろうと思いました。
パンケーキレンズは、写真のように広い構図が撮りやすいのでなかなか面白い撮影でした。
縄文時代の竪穴式住居は、なかなか造りもしっかりしていて驚きがありました。
茅葺き屋根は、頼りなさげに見えますが、中々機能的で凄いですね。
建物の中では、炭が焚かれていて少し煙たいのですが、茅葺屋根を燻すことによって、
害虫を駆除したりする効果があるようで、その機能性が素晴らしいですね。
中の様子はライトアップがされていて、当時の暮らしぶりを幻想的に表現していました。
おかげさまで思わぬ照明効果を写真に取り入れる事が出来ました(笑)
撮影に赴いた季節は夏でしたので、次回は冬の降雪時にも出かけて撮影してみたいですね。
現地まで行くのが少し大変ではありますが、雪と竪穴式住居の情景は、
きっと素晴らしい写真になるに違いありません(笑)
朝日と神社 建物の撮影
朝日と神社 建築写真の撮り方
カメラボディ:Canon EOS 6D Mark II | レンズ:EF40mm F2.8 STM
神社で撮影したフォトグラフです。
撮影には パンケーキレンズこと「EF40mm F2.8 STM」を用いて撮影しました。
管理人は、「中望遠マクロレンズ」愛好家なので、パンケーキレンズのような広角レンズは少し苦手なのですが、
焦点距離 40mm から 焦点距離 35mm 位までの画角や構図も、中々如何して面白いですね(笑)
※フルサイズ機での焦点距離の例えです。
APS-C機の場合の焦点距離は、35mm換算で、焦点距離 40mm は 25mm に、焦点距離 35mm は 22mm ほどになります。
神社には、参拝に来る方もおられますので、早朝だと人もまばらなので、朝早くに撮影に出かけました。
しかし、朝日が丁度、逆光で射してくるので、少し焦りました(笑)
それならばと、あえて逆光での撮影にチャレンジしました。
光のラインが上手く入り込んでくれて、神社に趣がでたかなと・・・
そして、課題が増えました。
木々の日陰部分と、鳥居や神社の明るい部分を、同時に撮影する場合、
木々は暗くなりすぎるのに対し、神社方向は明るくなりすぎです。
このような、光と影、陰と陽とを上手く撮影するのは難しいですね。
よくあるケースとしては、夕陽とシルエットの写真なんかがまさにそうですね。
今回のケースでは、朝日と影の部分のバランスですかね。
まあ、露出が絡む明暗は、表現の一部ですが、暗い部分も明るい部分もフラットな感じで撮影したいですね。
木々は暗くなりすぎるのに対し、神社方向は明るくなりすぎです。
また、空がまぶしすぎると神社が暗くなると言うよくある明暗の連鎖です(笑)
その辺の露出の設定か、若しくは測光の方法を、もう少し学ぶ必要が有りです。
それともマニュアルモードで撮影するという方法も有りかなとも思えます・・・
樹木と神社 建物の撮影
樹木と神社 建築写真の撮り方
カメラボディ:Canon EOS 6D Mark II | レンズ:EF40mm F2.8 STM
EF40mm F2.8 STM パンケーキレンズにて撮影した樹木と神社の写真です。
巨木とまでは言えないけれども、歴史を感じさせるような印象的な木が立派に育っていたので、
構図を意識しながら社と木とを撮影してみました。
樹木に疎いので、何の木々であったのかは勉強中です。
今回の撮影は、陽射しの強い夏の昼下がりの時間帯であったため、
屋根が光を強く反射してしまっていて屋根が部分的に白飛びしてしまった点が残念です。
一部なのですが、どうにもこの白飛びした屋根が気になる(笑)
境内は、沢山の樹木の中に建っている為、少し薄暗く見えるのですが、
屋根部分は陽射しを強く受けていたため、測光したポイントが失敗したのが、白飛びの原因かと後で感じました。
それと、ISO感度をオートにしていたため、シャッタースピード感を気にせずに撮影してしまった点も反省点ではあります。
境内は、屋根や木々によって影が出来ている状態で、少し暗い状態、
しかし屋根部分は陽射しを強く反射していて明るい状態、
このように明暗の差がはっきりした被写体を撮影する場合は、測光はその中間の明暗のポイントで測光しなければ、
露出の設定値が好ましくない写真に仕上がるケースが多いですね。
撮影モードは、絞り優先AEだったのも、最適だとはいえませんね。
上記のような撮影においては、マニュアル撮影モードがベストだったのかもしれません。
まあ、良い経験ができたと思います(笑)
日中の撮影環境において、太陽の陽射しが強く、それに伴って影が色濃く反映される状況下では、
測光するポイントによって、露出の値が大きくぶれる可能性があります。
そのような場合は、初めから露出をコントロールしやすいマニュアル撮影モードに設定して、
露出の値を目視しながら撮影するスタイルの方がベストだと改めて気付かされた撮影記でした。
神社と狛犬 建物の撮影
神社と狛犬 建築写真の撮り方
カメラボディ:Canon EOS 6D Mark II | レンズ:EF40mm F2.8 STM
神社で撮影したフォトグラフです。
撮影には パンケーキレンズこと「EF40mm F2.8 STM」を用いて撮影しました。
管理人は、「中望遠マクロレンズ」愛好家なので、パンケーキレンズのような広角レンズは少し苦手なのですが、
焦点距離 40mm から 焦点距離 35mm 位までの画角や構図も、中々如何して面白いですね(笑)
※フルサイズ機での焦点距離の例えです。
APS-C機の場合の焦点距離は、35mm換算で、焦点距離 40mm は 25mm に、焦点距離 35mm は 22mm ほどになります。
神社には、参拝に来る方もおられますので、早朝だと人もまばらなので、朝早くに撮影に出かけました。
朝早くの神社は、なんだか清々しくて撮影もはかどります(笑)
狛犬も立派でしたので、思わず撮影しました。
神社の撮影は、なんだか神聖なものに触れられる気がして、
なんだか少し緊張しますね(笑)
狛犬の撮影では、すこし構図に失敗しました。
狛犬の視線の先も構図に入れられるようにした方が良かったですね。
また、次回出直しして撮りなおしです。
神社の狛犬は、それぞれ表情が違うものなのですね。
普段はあまり気にしなかったのですが、狛犬の撮影目的で、色々な神社に通うのも、
なんだか狛犬の写真コレクションのようで面白いかもしれませんね。
鳥居の撮影 建築写真の撮り方
鳥居の撮影データ
カメラボディ:EOS 6D Mark II | パンケーキレンズ:EF40mm F2.8 STM
カメラ機材:一脚 ベルボン ウルトラスティック スーパー8 | 自由雲台 QHD-43
ライティング機材:ストロボ 非発光
※RAWファイルを「Digital Photo Professional 4」にてレタッチ後の写真になります。
撮影モード:絞り優先AE ISO感度:6400 ホワイトバランス:オート(雰囲気優先) 測光モード:評価測光
絞り値:F9.0 シャッタースピード:1/100秒 露出補正:-1段
鳥居 建物の撮影
神社の鳥居を撮る
花園稲荷神社にて鳥居を撮影した写真です。
このように鳥居が並ぶ様子は、何か神秘的で興味深い物があります。
なぜ、写真のようにたくさんの鳥居が並んでいるかと言うと、
神社に奉納された鳥居を並べるうちに、どんどん奉納される鳥居の数が増えていくからだそうです。
さて、撮影時間は夕方で少し薄暗かったのですが、ここまで明るく撮影が出来るとは思いませんでした。
これも高感度が売りの、EOS 6D Mark II の性能によるものなのでしょう。
逆に、感度が良すぎて画像全体が日中のように、明るく写るとは思いもしませんでしたが、
見た目の雰囲気でもって、適正露出で撮影を行うには、EOS 6D Mark II にもう少し慣れも必要かなと感じました。
さて、撮影当日は観光客の外国人であったり日本人であったり、人通りが多くてなかなか困難な撮影でした。
無人になるまでの間に色々と試し撮りを行いつつ、露出やISO感度の調整をしながら待ちました。
今になって気付いたのですが、このような夕暮れ時の撮影ではマニュアル露出で撮影した方が、
絞り優先AEでの撮影よりも、色々と都合が良かったのかなと感じました。
私の場合のマニュアル撮影の手順としては、まずは希望する絞り(F値)を決めて、次にシャッター速度を設定します。
ここで、適切な露出値になるようにシャッタースピードを調整する訳ですが、
手振れが起きにくい程度のシャッタースピードで、尚且つ露出値が適正値になるように、
ISO感度も設定しつつシャッタースピードとISO感度とを調整します。
絞りとシャッター速度、ISO感度をそれぞれ設定して、適正な露出値に決まり次第撮影を行います。
マニュアル撮影は、こんな具合に色々と撮影の設定を調整して行きますが、
実際にやってみると、それほど難しい撮影モードではありません。
それなりに撮影経験を積めば、絞りとシャッター速度イコール露出値との関係が瞬時に理解出来るようになりますので、
そこまでくれば、マニュアル撮影だって慣れれば色々と役立つ撮影モードだと思うはずです。
絞り優先AEで、全てのシチュエーションで撮影を遂行する方も多いとは思いますが、
薄暮の時間帯などでは、マニュアル撮影の方が露出の失敗を防ぎやすくなることもあります。
旧寛永寺五重塔 建築写真の撮り方
カメラボディ:Canon EOS 6D Mark II | レンズ:EF40mm F2.8 STM
旧寛永寺五重塔の撮影データ
※RAWファイルを「Digital Photo Professional 4」にて編集後の写真になります。
撮影モード:絞り優先AE ISO感度:1250 ホワイトバランス:オート(雰囲気優先) 測距エリア選択モード:スポットAF
絞り値:F9 シャッタースピード:1/125秒 測光モード:評価測光 露出補正:-1段 ストロボ:非発光
旧寛永寺五重塔 建物の撮影
旧寛永寺五重塔を撮る
上野東照宮近くに建つ旧寛永寺五重塔を撮影しました。
旧寛永寺五重塔は、国の重要文化財に指定されています。
こちらの旧寛永寺五重塔の撮影場所は、上野動物園内からの撮影になります。
上野動物園側からの撮影が撮影スポットになりますので、旧寛永寺五重塔は動物見学がてら撮影が出来ます。
さて、上野にこれほど立派な五重塔があることは、意外にもあまり知られてはいません。
その為、五重塔の撮影では、それほど観光客で混むこともなく、何気に良い撮影スポットであったりします。
旧寛永寺五重塔は、1631年、つまり江戸幕府の頃に建てられた五重塔になるそうです。
しかし、1639年、寛永16年の春、火災によって焼失、そしてその年に再建されたそうです。
つまり、一度建て替えられた五重塔だということになりますが、それでも歴史は古く、
日本の重要文化財に指定されているだけあり、景観は見事なものでした。
さて、建築写真の撮影には、カメラボディ EOS 6D Mark II、レンズはパンケーキレンズの EF40mm F2.8 STM を使用しました。
焦点距離が40mmの場合での建造物の撮影の、距離感のテストがてら撮影しました。
旧寛永寺五重塔の正面は、広場のようになっていますので、撮影もしやすく構図も色々と試しやすいです。
また、上野動物園内の広い敷地内の一角に建てられていますので、それほど混雑することもなく、じっくり撮影に挑めました。
それでも日時によっては、旧寛永寺五重塔前は混雑も予想されますので、閑散期に撮影に行くことをお勧めします。
今回の撮影で意識したアングルは、ご覧の通り下から見上げるローアングルです。
建物の撮影では案外ありがちな構図ですが、建物のそびえる高さをダイナミックに表現できます。
また、見上げることによって空も建築物と同様に、ファインダーに収めることになりますので露出値の勉強にもなったりします。
青空に露出を合わせれば、建物の影の部分がより暗くなりますし、
建物の影の部分に露出を合わせれば、空は白飛びするくらいに明るく写ります。
それらを考慮して、最適な露出で撮影するのは何気に難しかったりしますので、
このようなローアングルでの建築物と、空とを入れた構図の撮影は、露出の設定の良い練習になります。
さて、皆さんお気づきでしょうか? なんと偶然にも飛翔する鳥の影が良い感じで写っております(笑)
恐らく近くを飛んでいた鴉の様な気はしますが、羽を広げて丁度良く五重塔の上を飛んでいてくれました(笑)
ひとつ残念な点は、もう少しシャッタースピードが速ければ、鳥のブレは抑えられたかもしれません。
しかし、撮影した画像をチェックしていた段階で初めて鳥が写っていたことに気付きましたので、まあ仕方がありませんね。
今回のように帰宅して撮影した画像を大きなパソコンモニタでチェックしていて、
現場では気付かなかった何かが写り込んでいたと言うことに気が付くこともありますので、このようなサプライズは、思い出に残りやすくて楽しい物です(笑)
社寺 建物の撮影
社寺 建築写真の撮り方
カメラボディ:Canon EOS 6D Mark II | レンズ:EF40mm F2.8 STM
EF40mm F2.8 STM パンケーキレンズにて撮影した社寺の境内の写真です。
大きな社寺ともなると、境内には、装飾豊かなお堂、緑豊かな木々、または紅葉に色付いた木々、
遊歩道、人工池、社、狛犬、狐象、石灯篭、竹林、など、
綺麗な景観が広がっていて、見所は多いです。
今回の撮影は、雨上がりの撮影であったので、
雨が降った後の雰囲気が、写真に現れるようなイメージで撮影しました。
それでも、雨降り後の質感を、写真で表現するのはなかなか難しいですね(笑)
天候も、流石に曇り空で、ホワイトバランスを色々調整しながら撮ってみました。
ちなみにホワイトバランスを、「曇り」で設定すると、色温度が上がって、
画像が少し温かみを帯びて、オレンジ色っぽく仕上がります。
逆に、ホワイトバランスを「蛍光灯」にすると、
青みがかったような質感の写真になります。
雨降り後の微妙な空模様の時は、ホワイトバランスを調整して、
色々と試し撮りをするのも、新たな発見があったりして、それはそれで収穫有りですかね。
EF40mm F2.8 STM パンケーキレンズ での撮影は、
撮影モードは 絞り優先 で、F値は 3.5 が今のところ、一番安定するように感じます。
閑々亭 建築写真の撮り方
カメラボディ:Canon EOS 6D Mark II | レンズ:EF40mm F2.8 STM
閑々亭の撮影データ
※RAWファイルを「Digital Photo Professional 4」にて編集後の写真になります。
撮影モード:絞り優先AE ISO感度:320 ホワイトバランス:オート(雰囲気優先) 測距エリア選択モード:スポットAF
絞り値:F7.1 シャッタースピード:1/80秒 測光モード:評価測光 露出補正:-1/3段 ストロボ:非発光
閑々亭 建物の撮影
閑々亭を撮る
上野動物園内に建つ閑々亭(かんかんてい)の建築写真になります。
閑々亭は、江戸時代初期、藤堂高虎が徳川家光将軍を接待するために、建てた茶室とされています。
1868年、上野の彰義隊の戦い時に焼けてしまいましたが、1878年再建され、補修されつつ今に至ります。
上野動物園内の、記念建造物とされておりますので、見学の際は上野動物園に入園する必要が有ります。
さて、上野には歴史的な建造物が多く、この閑々亭もそのひとつですね。
残念ながらこちらの建物は、過去の戦によって焼けてしまったようですが、1878年、明治11年に再建されたそうです。
焼失してしまった歴史的建築物が、再建されることは大変素晴らしいですね。
しかし、出来れば当時のままに、建ち続けていてくれることを望みます。
さて、閑々亭の撮影は、非常に太陽光が強い日でしたので、所々白飛びを起こしてしまいました。
撮影前に、露出補正をしてマイナス1/3段に設定しましたが、それでも竹の柵と木の枝とが部分的に白飛びを起こしていますね。
まあそれでも全体の雰囲気としては、まあまあの雰囲気で撮影が出来たと思います。
今回の様に、太陽光が大変眩しい日は、偏光フィルターがあると良かったのですが、忘れました(笑)
偏光フィルターは、PLフィルターとも呼ばれ、太陽の反射光を押さえて、被写体のコントラストをより高めて撮影することが出来ます。
景色などの風景写真では偏光フィルターの出番は多いですが、
建築写真でも同じく屋外の撮影が多くなりますので、太陽の光がさんさんと降り注ぐ様な日は、
PLフィルターを使って建物の反射光を軽減させて、建物を色濃く撮影することが推奨されます。
と言うことで、宿題が出来てしまいましたね(笑)
閑々亭を、再びPLフィルターを使って撮影に行くということは現実的ではありませんが、
似たような古民家ならば、いずれ撮影に赴くこともあるかと思いますので、
強い日射しの元、偏光フィルターを使った建築写真の作例撮影に挑んでみようと思います。
つるし雛の撮影
つるし雛の撮影データ
カメラボディ:Canon EOS 6D Mark II | レンズ:EF40mm F2.8 STM
※jpegファイルを「adobe フォトショップ」にて編集後の写真になります。
一枚目
撮影モード:絞り優先AE ISO感度:320 ホワイトバランス:オート(雰囲気優先) 測光モード:スポット測光
絞り値:F4.5 シャッタースピード:1/250秒 露出補正:0 ストロボ:非発光
二枚目
撮影モード:絞り優先AE ISO感度:320 ホワイトバランス:オート(雰囲気優先) 測光モード:スポット測光
絞り値:F4.5 シャッタースピード:1/100秒 露出補正:0 ストロボ:非発光
ひな祭りの撮影
つるし飾りを撮る
3月3日、まさに雛祭りの日に撮影に出かけました。
私が以前、お邪魔したことのある立派なお座敷にて、つるし雛などを飾って展示しているということを聞きまして、
さっそく撮影に出かけました。
今回は、室内にてストロボなしでの撮影でしたので、カメラの感度を少し上げて、ISO320あたりで撮影しました。
室内での撮影では普段は、外部ストロボを使ったバウンス撮影を行っているのですが、
他の見物客の方々もおられますので、さすがにストロボは使えませんでした。
と言う訳で、室内でストロボ非発光にて撮影を行う訳ですが、なかなか難しいですね。
窓から入り込む陽射しと、天井照明のみでの撮影ですので、光量が撮影する構図によって不足すること多しです。
今更ですが感度を320よりも、もう少し上げて、シャッター速度に余裕をもう少し持たせた方が撮影に融通が利いて楽でしたかね(笑)
室内の撮影に限らず、ISO感度は極力、上げないようにしています。
また、ホームページやSNSなどのウェブ上に写真をアップする程度ならば、それほど高画質ではなくとも十分綺麗に表示できますが、
画像を大きくトリミングをしたり、大きく印刷することがないとは言えませんので、
画像の用途に応じて、記録画素数を変えたりはせずに、常に高画質で撮影をするようにしています。
そして掲載する用途に応じて、画質やサイズを編集して掲載するようにしております。
さて、室内でストロボを使用せずに撮影する方法ですが、
まずは第一に、被写体を撮影するにあたって、絞りをどのへんで設定するかをある程度の範囲で決めておきます。
今回の撮影での絞りは F5 位を目安に設定しています。
次に、ISO感度はなるべく上げずに、シャッター速度が手振れをおこさない程度に設定するようにします。
今回は、雛人形が飾らている部屋が、ISO320あたりで 1/100秒 位に平均してなりましたので、
手振れをおこさない範囲のシャッター速度が判明しました。
ちなみに私の経験での手振れ体感速度は 1/80秒 あたりが最低速度ラインです。
シャッター速度が 1/60秒 ほどになると、手振れが起きやすくなりますので注意するようにしています。
ちなみに、「EOS 6D Mark II」には、ISO感度をオートに設定出来る機能があり、
ISO感度を撮影環境に応じて、自動で最適な値に調整してくれますが、
私の場合は感度をなるべく100にして、画質を優先させたい撮影が多いので、あえてISO感度をオートにはしておりません。
上記のように、絞り優先AEでの撮影では、絞りの数値によって自動的に設定されるシャッター速度を目安にして、ISO感度を調整するようにしています。
さて、今回使用したレンズは、パンケーキレンズの「EF40mm F2.8 STM」になります。
「EF40mm F2.8 STM」の焦点距離 40mm は、標準域(50mm)と広角域(35mm)の間くらいの焦点距離になりますので、
室内の撮影では近すぎず遠すぎず、広い範囲が撮影出来ますので、非常に重宝しております。
「EF40mm F2.8 STM」は、ご存知の方も多いと思いますが、価格が非常に安いです。
こんなに安くて大丈夫かと思えるほどに標準価格がリーズナブルです(笑)
そして、価格が安いから画質も安っぽいのかなと思いきや、なかなか良い画質で描写してくれます。
それでも使っているうちに、段々と画質の要求も高くなりますので、いずれはもう少しランクの高い広角レンズが欲しい所です。
そこで、次に狙っている単焦点レンズは、「EF35mm F1.4L II USM」か「EF35mm F2 IS USM」の広角レンズなのですが、
「EF40mm F2.8 STM」よりも断然価格が高いです(笑)
個人的には「EF40mm F2.8 STM」と同じ40mmの焦点距離で、一段グレードの高いレンズが欲しい所ですが、キャノンではラインナップされていないのです。
キャノンさんには「EF40mm F2.8 STM」の上位グレードの「EF40mm での Lレンズ みたいな」を是非、開発希望です(笑)
その為、単焦点レンズで、「EF40mm F2.8 STM」の焦点距離が近い上位レンズは、
今の所、「EF35mm F1.4L II USM」か「EF35mm F2 IS USM」の広角レンズ、
または、「EF50mm F1.2L USM」か「EF50mm F1.4 USM」の標準レンズしかない訳です。
現状では広角レンズの単焦点レンズは、広角域寄りの「EF40mm F2.8 STM」しか所有しておりませんので、
「EF35mm F1.4L II USM」か「EF35mm F2 IS USM」のどちらかの広角レンズを購入予定です。
まあ、失敗の効かない高価格帯のレンズなので、レンズ沼にはまらないように慎重に検討している所です(笑)
武家屋敷 建築写真の撮り方
武家屋敷 建物の撮影
カメラボディ:Canon EOS Kiss Digital N | レンズ:EF-S18-55mm F3.5-5.6 II USM
歴史感漂う由緒のある武家屋敷を撮影したフォトグラフです。
撮影に使用したカメラボディは、キャノン APS-Cサイズ機「EOS Kiss」シリーズの旧型を使用しました。
レンズは、標準ズームレンズ「EF-S18-55mm F3.5-5.6 II USM」こちらも生産終了品で、現行品ではありませんが、お気に入りのレンズキットになります。
カメラボディと、レンズの組み合わせはこのような構成を行いました。
今回のような室内の撮影においては、広角域の焦点距離を用いた撮影を行わなければ、写真のように画角一杯に室内の様子を収めきる事は困難です。
実際に撮影で設定した焦点距離は、ほぼ広角域寄りの18mmから24mm程の間の焦点距離にてズーム調整しつつ撮影した写真になります。
ちなみに35mm換算で、28mmから38mm程の焦点距離にて撮影したものと同様になります。
標準ズームレンズの出番です
本格的な屋内の撮影経験が乏しく、フルサイズ機で所有している、パンケーキレンズの EF40mm F2.8 STM の焦点距離では画角的に厳しいだろうと判断した結果、
旧式の使い慣れたAPS-Cサイズ機と、標準ズームレンズの出番となった訳であります。
やはり、標準ズームレンズは、ひとつは持っていた方が何かと重宝します。
標準ズームレンズは、単焦点レンズに比べて明るいレンズとは呼べず、流石に画質が劣るとは言いますが、
焦点距離が18mmから55mmの範囲でズームの調整が出来ますので、オールマイティーな撮影に向いていると言えます。
撮影時のカメラ設定について
撮影時の設定は、絞り優先AEの撮影モードで、絞りは4.5辺りで調整しながら行いました。
ISO感度は画質を優先させるために低めに設定したかったのですが、薄暗い屋内ではシャッタースピードが遅くなってしまった為に、
400辺りを目安に設定し、シャッタースピードの影響で手振れを起こさない範囲でISO感度を調整しながら撮影を行いました。
ちなみにシャッタースピードは、1/80秒前後で撮影しています。
手振れが起きやすいシャッタースピードの目安は、カメラ歴や機種にもよりますが、1/80秒より遅いシャッタースピードでは手振れの危険が一気に高くなると感じます。
よって、シャッタースピードは1/80秒を割り込まないようにISO感度と相談しながら設定しました。
撮影時の測光モードは、評価測光を選択し、撮影した画像が暗すぎるようなら、1/3ステップ単位で露出補正を行いプラス補正、
撮影した画像が明るすぎるようならば、1/3ステップ単位でマイナス補正にする、と言った具合に、
それぞれの室内環境光の強さにバラツキがあったため、一枚一枚撮影した画像を確認しながら撮影を繰り返しました。
室内の部屋の様子を撮影するのには、測光ポイントによって、適正露出がまちまちになってしまいますので、
露出オーバー、または露出アンダーに気を使いながら撮影を行うのがポイントになります。
露出の設定は、撮影を繰り返していくうちに、段々と露出のニュアンスが掴めてきますので面白い物です。
後は、構図を決めて、AFフレームをあちらこちらに設定したりして撮影をしていくのみです。
広角レンズでの構図のポイント
構図選びで気を使った点は、広角域特有の歪みをなるべく防ぐ為に、少し引き気味で画角に余裕をもって被写体を収めるようにしました。
焦点距離が広角域になると、広角レンズ特有の歪みが表現されてしまいます。
そんな歪みを防ぐには、被写体に近づき過ぎずに撮影をすることが基本になります。
広角域のレンズでは、被写体に近づけば近づくほど被写体が大きく歪んで撮影される為、注意が必要です。
逆に、敢えて被写体に近い距離で撮影を行えば、よりダイナミックな写真に仕上げる事も出来ますが、
今回のような、和室の雰囲気をありのままに表現したい場合は、狙った構図を画角一杯で撮影するのではなく、
狙った構図の範囲より一歩引いて、画角に余裕をもってイメージした構図を撮影するようにし、
撮影した画像の余計な外周の範囲は、後でトリミングをして写真を仕上げるようにした方が、
より自然で、歪みの少ない写真として仕上げる事が出来ます。
広角域に特化した専用レンズの可能性
ざっとですが、以上が今回の和室の撮影で気を使った点であります。
撮影方法は、特別に難しいテクニックなどは有りませんが、基本となる撮り方はこんな感じです。
今回は、標準ズームレンズの広角域での焦点距離による撮影になりましたが、
広角域に特化した広角ズームレンズや、単焦点広角レンズなどのラインナップも豊富にありますので、
屋内などの部屋の様子やギャラリーの様子などの撮影に興味がある方は、色々と調べてみる事も面白いかもしれませんね。
くれぐれも、レンズ沼にはまらないようにご注意を(笑)