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パクチーの育て方 コリアンダーの栽培
パクチーを家庭菜園で育てる
Coriander | Herb and Spice
パクチーは、セリ科 コエンドロ属 に分類される一年草になります。
葉はハーブとして、種はスパイスとして料理に使うことが出来ます。
原産地はヨーロッパ、地中海沿岸、アジアと幅広く分布し、現代では世界中で栽培が盛んに行われております。
パクチーと言う呼び名はタイ語になり、英語ではコリアンダー、スペイン語でシラントロ、中国語ではシャンツァイ(香菜)と呼ばれています。
日本ではパクチーの葉は、タイ料理やベトナム料理などのエスニック料理でお馴染みです。
メキシコ料理ではサルサやタコスにパクチーの葉を加えるレシピが一般的で、欧米ではコリアンダーシードをピクルス作りで、インドではカレー作りで使われています。
パクチーの葉はとても個性的で独特な香りがしますので、好き嫌いが分かれるハーブとして有名ですが、
種はマイルドな風味が特長になり、ピクルス作りやカレー作りでは人気のあるスパイスになります。
このページではキッチンガーデンで育てているパクチー(コリアンダー)の育て方を掲載しておりますので、パクチー栽培の一助としてご覧ください。
パクチーの種まき
パクチーの種を畑に蒔く
Coriander Seeds
パクチーのタネは春まきと秋まきが行えますので、春と秋のどちらからでも栽培が始められます。
パクチーのタネは、殻がとても硬く発芽が遅いので、一晩水に浸けておくと発芽が早くなりますが、そのまま種をまいてもいずれ発芽します。
パクチーは直まきで育てることが一般的ですが、育苗ポットで育てた後、植え付けを行うこともできます。
太い根がまっすぐに伸びる直根性で移植を嫌う性質があるので、苗を育ててから植え付ける場合は、根鉢を崩さないようにします。
移植を嫌う性質があるので、もちろん移動するなどの植え替えも避けた方が良いかと思います。
その様なこともありますので、パクチーは直まきで育てるのが一般的です。
パクチーは、日当たりが良く風通しの良い環境で育てていきます。
パクチーは耐暑性があり暑さに強い印象がある方も多いとは思いますが、実は夏季の強い日射しには弱いです。
そのため、夏季の暑い時期は半日陰での栽培も可能ですが、風通しには注意しましょう。
株間は15cmから20cmを目安に栽培をしますので、発芽後は徐々に間引きと土寄せとをしながら株間を調整していきます。
パクチーの肥料
パクチーの土寄せと追肥
Coriander | Fertilizer
パクチーは、培養土に加えた元肥だけで栽培を継続していきますので、その後の追肥はそれほど必要とはしませんが、栽培初期の段階で少量の追肥を与えることも有効です。
追肥を与える場合は、間引きをして最終的に株間を15cmから20cmにした段階で、株元に緩効性肥料を適量まいて土と軽く混ぜ、その土を使って株元に軽く土寄せをするようにします。
写真は徐々に株間を広くしながら間引きを行っている様子です。
茎がまだ細いので、倒れている芽は土寄せをしてその都度、しっかり立つように支えています。
株間は最終的に15cmから20cm程に調整した段階で、土寄せと追肥を行います。
パクチーの葉の収穫
パクチーの収穫シーズン
Coriander | Harvest
パクチーは草丈20cmほどが収穫の目安になります。
料理に必要な分だけ外側の株元から葉をハサミで切って収穫するか、株ごと引き抜いて一気に葉の収穫をします。
葉を毎回必要なだけ収穫する場合は、収穫後も新しい葉が株元より新たに伸びてきますので、葉だけを収穫して行く場合は随時、葉を収穫していきます。
このような収穫方法は、イタリアンパセリの葉の収穫方法と似ているかと思われます。
セリ科の植物はパクチーをはじめ、収穫したセリの葉は時間が経つと鮮度が失われ、水切れを起こしてどんどん萎びてきますので、
料理に使う場合は早めに使うようにしましょう。
パクチーのコンパニオンプランツ
虫除けとしてパクチーを寄せ植えする
Coriander | Companion Plants
パクチーはコンパニオンプランツとして、パクチーと相性の良い植物との寄せ植えが効果的です。
パクチーは、セリ科に属しますので、セリ科特有の匂いには害虫に対して忌避効果があるとされております。
アブラナ科ではコマツナなど、キク科ではレタスなどとの寄せ植えがおすすめです。
コンパニオンプランツに関しての注意点
コンパニオンプランツについて
Companion Planting
・コンパニオンプランツは、植物の相性や特徴を利用した栽培方法になりますが、必ず防虫効果や病気の予防効果が得られるとは限りません。
・一般的に相性が良いとされる寄せ植えの組み合わせが、必ずしも正しいとは言えない場合もありますのでご注意下さい。
・それぞれの植物の生育状況などにより、コンパニオンプランツとしての効果が十分に得られない場合もあります。
・コンパニオンプランツを目的とした混植は、あくまで植物栽培の補助的なものとして行うことが望ましいです。
・また、記載したコンパニオンプランツとしての組み合わせが、悪い効果、悪い結果を生み出してしまう可能性もありますので、混植は自己責任でお願いします。
これらの点に留意しながら、キッチンガーデン作りを楽しみしましょう。